2026.03.28
cut2 既存世界との別れ
巨大な船は
この惑星の沈黙に突き刺さり
そのまま息を止めた。
裂けた船体のまわりには
同じ旅をしていたはずの
無数のアンドロイドたちが散らばっている。
その中心で私だけが
まだ終わり切らずにいる。
頬に触れる砂が冷たい、痛みではない。
空を見上げる。そこに扉がある。
白く、
異様に、
異質な光だけを湛えた
異次元への扉。
救いには見えない。
ただこの世界の外側が
静かに口を開けているだけだ。
仲間は沈黙し、
船はもう動かない。
私にはもうここにいる理由が無い。
わたしはきっと
選んでしまうのだろう。